悪玉コレステロールを減らす食事療法
悪玉コレステロールとよく言われているのは【LDLコレステロール】と呼ばれるもので、体内でこのLDLが増え過ぎて、逆に善玉コレステロールと呼ばれている【HDLコレステロール】が減ると、さまざまな生活習慣病を招く動脈硬化の原因となります。悪玉コレステロールを減らす対策としては、食事内容や運動不足をはじめとする日頃の生活習慣の改善が必要不可欠となってきます。
悪玉コレステロールを減らすには
体内の悪玉コレステロールを減らすには、悪玉コレステロールを増加させる原因を把握しなければ始まりません。悪玉コレステロールが増える原因となる要素としては、何らかの病気の影響や遺伝・体質などといった要因もあるのですが、生活習慣の影響が殆どといって良いようです。特に食生活・運動不足といったことが大きな原因となります。食生活の改善によりコレステロールを下げることは可能ですし、薬による治療をしなければならないほど症状が進行している人にとっては、薬の効果を高めることにも繋がります。
運動もコレステロールを正常値に保つ為に効果的
また、習慣的に行う適度な運動もコレステロールを正常値に保つ上で効果的な要素となります。運動をすることで脂肪の分解が活発となるので、悪玉コレステロールと中性脂肪を減少させるのは勿論のこと、善玉コレステロールが増えるといった効能もあります。コレステロール値の改善に運動を行う場合、習慣として継続的にするのが効果的です。運動をすることにより、HDL(善玉)コレステロールや中性脂肪の数値というのは比較的早く改善効果が現れますが、LDL(悪玉)コレステロールの数値を減らすのにはある程度の継続期間が必要となってきます。
コレステロール値を下げる食品や食べ物
コレステロールを減らすには、まず【飽和脂肪酸】の多い食べ物を減らすようにします。飽和脂肪酸は肉類の脂肪や乳製品の脂肪に多く含まれており、そういったもの原料にした食品や食材として使用した料理は食べ過ぎないように注意する必要があります。その一方で、魚や植物油などといった食品に多く含まれる不飽和脂肪酸には、血液中のコレステロール値を下げる効果を持っているので積極的に摂ることが大切です。ただし飽和脂肪酸も極端に不足し過ぎると、血管がもろくなるなどの障害も生じますので、バランスよく摂取することが重要です。
悪玉コレステロールを減らす食品
悪玉コレステロールを減らす効果的な食べ物としては、食物繊維を豊富に含む食品や食材も挙げられます。食物繊維には、腸内でコレステロールを吸収してそのまま排出する作用があるので、コレステロール値を下げる効果が期待できます。昆布・ひじき・わかめなどの海草類や、きのこ・寒天・こんにゃく、その他食物繊維を多く含む野菜などを毎日の食事に取り入れて食べるようにすると効果的です。
LDL・HDL・総コレステロールの数値
健康診断などで血液検査をした場合、健診結果で必ずコレステロール値に関連する項目があります。具体的には血中の【総コレステロール値】【LDLコレステロール値】【HDLコレステロール値】といった項目に分類されており、それぞれに基準値が設定されていて、その範囲内の数値でない場合には【脂質異常症】と診断されます。ちなみに脂質異常症というのは今まで【高脂血症】と呼ばれていた病気です。
脂質異常症の診断基準
高脂血症が脂質異常症と病名を変更されたのは2007年からで、診断基準となる数値に対しての変更ありませんでしたが、診断内容に総コレステロール値は使用しないことになりました。下記に空腹時における血液検査での脂質異常症の診断基準を記載しておきます。
脂質異常症 | 診断基準 |
高LDLコレステロール血症 | LDLコレステロールが140mg/dL以上 |
低HDLコレステロール血症. | HDLコレステロールが40mg/dL未満 |
高中性脂肪血症(高トリグリセライド血症) | 中性脂肪(トリグリセライド)が150mg/dL以上 |