血圧の基準値(標準値)の範囲

血圧の基準値【正常血圧】とされているのは、最高血圧(収縮期血圧)で130mmHg未満、最低血圧(拡張期血圧)で85mmHg未満であり、この数値が標準値とされています。血圧の正常値というのは、世界保健機関(WHO)と国際高血圧学会(ISH)が定める基準値に基づき採用されていますが、この基準値というのは数年ごとに見直され改訂されています。それに対応して日本でも、日本高血圧学会が公表している日本人向けの【高血圧治療ガイドライン】の内容改訂を実施することが殆どです。

血圧の標準値(正常範囲の数値)

血圧の基準値職場の健康診断や居住している地域の市町村などで実施されているの市民検診などでは、必ず血圧測定が行われており、検診結果表でそれぞれの項目に対して目安となる正常値(基準値)が記入されている場合も多いので、把握されているの方も居られると思いますが、念のため成人の方の血圧の正常値ならびに血圧の分類を明記しておきます。

血圧の分類(正常範囲とされる数値と高血圧とされる基準値)

血圧の分類 最高血圧(収縮期血圧) 最低血圧(拡張期血圧)
至適血圧 120mmHg未満 80mmHg未満
正常血圧 130mmHg未満 85mmHg未満
正常高値血圧 140mmHg未満 90mmHg未満
高血圧(軽症) 160mmHg未満 100mmHg未満
高血圧(中等症) 180mmHg未満 110mmHg未満
高血圧(重症) 180mmHg以上 110mmHg以上

拡張期血圧と収縮期血圧

健康診断の血圧検査の際や、高齢者の方などはご家庭でも血圧計などの測定器を使って、自分の血圧を把握されている人も多いと思います。普段よく言われる「上の血圧・下の血圧」というのは、最高血圧(収縮期血圧)と最低血圧(拡張期血圧)のことを指しており、【収縮期血圧】というのが、心臓が収縮して血液を全身に送り出したときに血管に与える圧力である最大血圧のことで、一方【拡張期血圧】というのが、心臓が拡張して血液を吸い込んだときの圧力である最小血圧のことです。

高血圧の自覚症状

収縮期血圧と拡張期血圧のどちらが高くても、高血圧と診断される訳ですが、高血圧にはハッキリとした特徴のある自覚症状がないので、定期的に血圧を測定していて変化の差に注意しているなど、きちんと管理している人でない限り放置されることが多いです。具体的には、頭痛を頻繁に起こすようになったり、肩こりがひどくなったりなどの症状を感じ出すことがあるのですが、これらは高血圧に限った自覚症状ではないので実情としては見過ごされる可能性が高いようです。

高血圧と診断される基準値と正常高値血圧

高血圧と診断される基準値は、最高血圧(収縮期血圧)で140mmHg以上、最低血圧(拡張期血圧)で90mmHg以上とされており、治療が必要な数値となっています。しかし実際には、この数値より低い場合でも心筋梗塞や脳梗塞といった生活習慣病を起こすケースも多々あるので、一応は正常範囲とされている数値であっても注意が必要と思われる【正常高値血圧】という段階の分類を設定しています。

高血圧予備軍

高血圧予備軍正常高値血圧の範囲に分類されるのは、最高血圧(収縮期血圧)で130mmHg以上・140mmHg未満、最低血圧(拡張期血圧)で85mmHg以上・90mmHg未満とされています。この正常高値血圧である人は、今すぐに高血圧に対しての具体的な治療を開始しなければならないというわけではありませんが、高血圧を原因とする病気の発症リスクは比較的高い状態であると考えられており、【高血圧予備軍】とも呼ばれているので油断大敵です。食事の改善や運動不足を解消するなどして、適正な数値まで血圧を下げるように心掛けるようにしましょう。

ページのトップに戻る