世界の有力企業ランキング(2008年版)

アメリカの経済誌フォーブス(Forbes)は毎年、世界長者番付をはじめ様々な金融・経済に関するランキングをを発表していますが、その中で世界の有力企業番付という項目のランキングも公表しています。ここでは、フォーブスが発表した2008年の世界の有力企業番付のトップ10を紹介します。

世界の優良企業番付トップはHSBC

企業ランキング2008年の世界の優良企業番付でランキングトップになったのは、イギリスの大手金融グループである【HSBC】です。2007年から順位を2つ上げて1位を勝ち取ったHSBCですが、この優良企業番付の公表が開始されて以来、米国系以外の企業がトップになったのは初めてです。

HSBCグループは、1865年に香港で創設された香港上海銀行(Hong kong Shanghai Banking Corporation)から発展していった巨大金融グループで、名前の由来もその頭文字を取っています。

フォーブスによる世界の有力企業番付トップ10(2008年)

順位 企業 業種
1位 HSBC 銀行業 イギリス
2位 ジェネラル・エレクトリック 電気・金融業 アメリカ
3位 バンク・オブ・アメリカ 銀行業 アメリカ
4位 JPモルガン・チェース 銀行業 アメリカ
5位 エクソンモービル 石油・エネルギー関連 アメリカ
6位 ロイヤル・ダッチ・シェル 石油・エネルギー関連 オランダ・イギリス
7位 BP 石油・エネルギー関連 イギリス
8位 トヨタ自動車 自動車メーカー 日本
9位 INGグループ 総合金融業 オランダ
10位 バークシャー・ハサウェイ 投資持ち株会社 アメリカ

サブプライムローン問題の痛手を負ったシティグループ

2007年には有力企業番付で1位であったアメリカの銀行大手である【シティグループ】は、24位にまで順位を下落させています。これは明らかに低所得者向けの高金利型住宅ローンである「サブプライムローン」問題関連で、巨額の損失を出してしまったことが影響したと見られます。

原油価格の高騰で国際石油資本(メジャー)である企業が順位上昇

サブプライムローン問題でかなりの損失を被った銀行など金融関連企業が、軒並み順位を下げている一方で、原油価格の高騰が続いている影響から、国際石油資本(メジャー)である企業が順位を上げており、世界経済のリアルな現状を表すような調査結果となっています。

優良企業2000社の地域別変化

経済誌フォーブスが毎年発表している【世界の有力企業番付】というのは、世界の60ヶ国の26業種の中から優良企業を調査し、売上高・利益・総資産・時価総額といった項目を総合評価して順位を決定しているのですが、ランキング対象は2000社に及ぶそうです。

BRICsの経済発展

優良企業有力企業番付全体の中で見ると、やはりアメリカの企業が多くランクインしているのですが、サブプライムローン問題を発端とする金融不安が続いている影響からか、ランク外になってしまった企業も増えている模様です。

その一方で、中国・インド・ブラジルといった国の企業のランクインが増加している模様で、ロシアも含めたいわゆる【BRICs((ブリックス))】の経済発展が著しいことを示しているようです。

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